ライトの光跡を写してみる

ライトの光跡は夜景写真ならではの醍醐味

夜景写真の楽しみの一つに光の光跡があります。これは主に一眼レフやミラーレス一眼で簡単に撮影ができるもので、カメラを三脚などに固定をしておき、シャッターを5~10秒程度開けることによって、車や電車の光が光跡となって写し込まれるというものです。
肉眼では絶対に見る事ができない世界観をぜひ写し込んでみて欲しいと思います。
まずは参考例として同じ場所で撮影をした4種類の例を挙げてみました。
ほぼ同じ時間に撮影をしたものですが、通過する車の方向や数によって、これだけ見え方が違ってくるのがわかるかと思います。
最近の車のライトはオレンジ色のハロゲンランプに加えて真っ白なディスチャージランプ(HID)やLEDを使用したものが多くなってきており種類によって色調の異なった仕上がりを見せてくれる点が特徴といえます。
また街灯のランプの位置や種類によっても見え方は大きく異なってきます。例えば今回掲載した画像の場所はオレンジ色のナトリウム灯のすぐ近くという事もあり画面全体がオレンジ色に包まれ、テールランプの赤色が目立ちにくくなっています。
もしテールランプを目立たせたいのであれば、街灯の少ない場所を選び、蛍光灯や水銀灯、白色LED灯が使用されている場所が良さそうです。
真っ暗に近い状況ほど光跡は目立つものですが、そのような道ほど道幅が狭かったり歩道が無かったりするもので、さらには車の運転手から撮影者が見えづらいという条件でもあるためかえって危険を伴うためお勧めはいたしません。

 

通り過ぎる車の赤いテールランプを写しこんでみました。
車のテールランプは基本的に2つあるので、1台だけでも太めのラインが写し込まれます。個人的には向かってくるヘッドライトよりもテールランプが好きですね。
こちらは同じくテールランプですが、オートバイによるものです。
夜景写真としては少々物足りなさを感じるかもしれませんね。
オートバイのテールランプは1個のため、細いラインが写し込まれます。
去り行く車と同時に向かってくる車を写し込んでみました。
赤いラインと白いラインが流れるように表現できたと思います。
向かってくる車を写し込む場合、1台だけも十分光量があるのであまり欲張って何台も写し込まない方が良いかもしれません。
道路脇で向かってくる車を何台も写し込んでしまうと、ご覧のような状態に…
光の数が多いばかりでなく、画面全体にフレアが起こってしまいあまり好ましくない画像となってしまうので好ましい作品とはいえません。

 

お勧めはテールライト

左は向かってくる車のヘッドライトを、右は去り行く車のテールライトを写したものですが、それぞれ写し込まれたライトの種類によってこれだけ作品のイメージが違ってくるものです。皆さんはどちらのライトがお好みですか?
シャッターを切るタイミングとしてはテールライトの方が簡単といえるでしょう。向かってくる車の場合はカメラにセットしたシャッター速度に合わせてシャッターを切るポイントをある程度予測しておかなければなりません。タイミングを誤ると向かってくる車の光跡が画面の外に出る手前で切れてしまい、中途半端な光跡となってしまうので注意が必要です。その点テールライトの場合は車が画面に入る直前にシャッターを切れば良いので失敗をするリスクは限りなく少ないといえるでしょう。
少しでも長い光跡を写し込むために、感度は100~200、絞りは11くらい、モードは車のライトの影響を受けないマニュアルモードがお勧めです。
トワイライトの空を入れるのであれば日没後40分くらい(下の画像)、見た目にはかなり暗く感じる時間帯が良いでしょう。

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