タテ位置とヨコ位置を使い分けてみよう

ある時はヨコ位置で、またある時はタテ位置で…夜景撮影におけるフレーミングについて検証してみよう

 

写真撮影における画面構成(フレーミング)は大別すると縦位置と横位置に分かれます。通常の撮影においてほとんどの方は横位置にカメラを構えられるのではないでしょうか?
夜景を始めとする風景撮影では広がりや遠近感を表現したい時は横位置で、高さを強調したい時は縦位置で撮影をするのが一般的といえます。
では実際の写真を用いて見ていく事にしましょう。
今回掲載した写真の場所は横浜大桟橋国際客船ターミナルから見たみなとみらい21地区です。今や横浜夜景の定番ともいえる光景ですね。
さて皆さんならここから撮影をする場合にはどのような画面作りをされますか?タテ位置、ヨコ位置、望遠、広角、さらにはズームレンズを使用すれば様々なアングルのバリエーションを楽しむ事が出来ますね。
それでは順を追って見ていく事にしましょう。

<作例・1>
赤レンガ倉庫のある新港埠頭を囲むようにフレーミングしてみました。
空のグラデーションを強調するために空を思いきり大きく取り入れています。
曇天の日には不向きな画面構成といえるでしょう。

<作例・2>
これは大桟橋の定番ともいえる構図ですね。
みなとみらい21地区のビル群を中心にフレーミングしています。赤レンガ倉庫の様子が手に取るように見えて、全体のバランスも整っている画面構成です。
ほとんどの方がこの構図で撮られていらっしゃるのではないでしょうか?
このアングルだけ撮って移動するのはもったいないので、ぜひ様々なアングルで撮ってみましょう。

<作例・3>
作例2から少しだけ引いてコンチネンタルホテルまで入れてみる事にしました。
このように建物を目安にフレーミングしてみると構成しやすいかと思います。
両端の建物を中途半端に切れた位置でフレーミングすると窮屈な印象になったりするので注意が必要です。

<作例・4>
ランドマークタワーの高さを強調するためにここでは縦位置にしてみました。
望遠レンズを使って思いきり引き寄せる事によって圧縮効果も出ています。

<作例・5>
今度はコスモクロックを中心に縦位置で構成してみました。
高さが強調されてコスモクロックの存在感がはっきりとした画面となりました。

<作例・6>
同じ部分を今度は横位置で狙ってみました。輝度差がある被写体同士なので明るいビル群が目立ってしまいましたが、赤レンガ倉庫も雰囲気のあるワンシーンとなりました。
横位置の画面構成は手前から奥にかけての遠近感と建物の配列関係がわかりやすい構図ですが、見方によっては窮屈といえるかも…?

<おまけのショット>

目前に見える被写体を撮影する場合、上記で解説したように広角から望遠まで、さらに横位置や縦位置で狙う事によって変化に富んだ作品を生み出す事が出来ます。被写体と正面から向き合いファインダーの中の夜景を眺めながら撮影をしていると時間があっという間に過ぎ去っていくと感じるのは私だけ?
最後の一枚は撮影地の雰囲気を伝えるために手前に大桟橋を入れ、そこに集まった写真愛好家の方々を配置して撮ってみました。この一枚から大桟橋がどんな感じの場所なのか?みなとみらいまではどれくらいの距離感があるのか?といった疑問も解決出来ると思いませんか?
夜景スポットの雰囲気を紹介する写真としてよく使用する方法でもあるんですよ♪

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